こんにちは! 春めいてきましたね。
本日は、「千の風・基金」について呟いてみたいと思います。
■「千の風・基金」は2004年春、私のふるさと新潟市に在住する
友人たちによって作られた任意団体です。友人たちというのは、私の
小学校と中学校時代の同窓生や同級生たちのことですが、いずれも
故・川上桂子さんとゆかりのある皆さんです。
■「千の風・基金」設立の目的は、「いのちを守る社会福祉活動を
精神的に応援し、同時に金銭的にも支援したい」というものです。
■ご存じの方も多いと思いますが「千の風になって」という歌は、
新潟市の主婦、川上桂子さんの死がきっかけとなって誕生しました。
桂子さんは生前、学校給食を良くする運動から、いのちの電話相談の
運動、そして原発反対運動に至るまで、農業、食物、教育、環境、
平和など、様々な分野で「いのちを守ろう!」と呼びかける社会貢献
活動のリーダーでもありました。運動の道なかばでガンに倒れ、
48歳の若さで急逝された桂子さんの無念は如何ばかりであったか、
想像に難くありません。
桂子さんをよく知る友人達としては、桂子さんが情熱的に行って
きた社会貢献活動を引きつぎ、次の世代にバトンタッチしたい。
それがあとに残された者たちの役割であろうと考えました。
基金設立の動機は、ざっとそんなところでしょうか。
■「千の風・基金」のメンバーは、代表が桂子さんの夫君でもある
川上耕さん(弁護士)、それから小学校の校長先生や内科と小児科の
お医者さんなどなど。私もメンバーのひとりです。
■「千の風・基金」の源資について
源資は主として3つあります。
(1)「千の風」の商標使用料
(2)「千の風」の商標を使用している企業からの寄付金
(3)新井満からの寄付金
■(1)について少々説明します。
「千の風」の商標を使用している企業は、現在2つあります。
日本酒「千の風」を販売している塩川酒造(新潟市)、そしてお香
「千の風になって」を販売している平安女学院(京都市)です。
私、新井満は日本酒とお香のジャンルで「千の風」の商標権を持って
います。
「千の風」の商標を冠した商品を販売することによって生じた商標使用
料は、まず私の口座に振り込まれます。その後、私は振り込まれた商標
使用料の全額を「千の風・基金」に送金しています。
あなたは疑問に思うかも知れませんね。
「そんなことをして、どんな利益があるというの…?」
あなたの疑問におこたえします。経済的な利益は一切ありません。
いただいたお金をそのまま右から左へ送金しているわけですから。
では、何のためにそんなことをしているのか?
それは、経済的な利益はなくても、精神的な利益があると思うからです。
<どうせ生きるならば、たとえささやかでもいい。世の中の人々のために
なるようなことをしながら生きて行きたい…>
誰の心にも、そういう思いはありますよね。
それと同じ思いが、私の心にもあったというわけです。
■(2)について説明します。
2つの企業は、商標使用料とは別に「千の風・基金」に対して寄付をしたい
と申し出てくれました。社会福祉活動を応援したいという「千の風・基金」
の設立目的に共感してくれたわけです。ありがたいことであります。
■(3)について説明します。
正直に申し上げますと、(1)と(2)をプラスしても、基金としてはまだまだ
十分とは言えません。社会福祉活動を金銭的にも支援したい!と言うは易く
行うは難しで、予想以上に大きな金額が必要です。
というわけで「千の風になって」の本やCDの印税が入金されるたびに、私は
その一部を寄付金として「千の風・基金」に送金するようになりました。
■次に「千の風・基金」がこれまで行ってきました社会福祉支援活動の一部を
ご紹介します。
2004年10月23日(土)、新潟県中越地震は起こりました。
十日町市にあるNPO法人(特定非営利活動法人)「支援センター・あんしん」が
運営するワークセンターは、この地震によって大きく損壊しました。
ワークセンターでは、11名の心身障害者の皆さんが、3名のスタッフの
支援を受けながら、トイレットペーパーや金属パネルを製造しています。
障害者社会福祉工場とも呼ばれています。
しかし、民間が運営するワークセンターを支援する公的制度がないため、
再開のめどが立っていないということを、地元の新聞、新潟日報の報道に
より知りました。
「千の風・基金」は、災害復旧費用の一部にあてていただくための寄付金と
して、金100万円を「支援センター・あんしん」に送金いたしました。(2004年12月28日)
後日、「支援センター・あんしん」の副会長、樋口功様から丁重なお礼状を
いただきました。
本日の呟きは以上です。 では、また、ごきげんよう! |